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5.行政書士試験の勉強法 ~行政法編~

法令科目全46問のうち、行政法に関する問題は例年22問程度出題されています。全体の約半数を占める行政法は、行政書士試験の中心であると言っても過言ではありません。
さて、試験科目としては行政法となっていますが、実は行政法という名前の法律は存在しません。財団法人行政書士試験研究センターによる試験概要を見てみますと、行政書士試験でいう行政法とは、「行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする」とされています。ここからも、行政書士の主な業務、すなわち許認可の手続きのプロセスを問う、重要科目であることが理解できます。

行政書士試験における行政法とは、簡単に言ってしまえば、「行政機関で手続きを行う方法」と「その手続きに不満があるときの対処法」を問う試験科目です。なので、行政法の勉強法としては、手続きの流れを意識することが大事になってきます。

それでは、行政法の中身について、個別に見ていきたいと思います。
まず「行政法の一般的な法理論」は、行政の組織に関する法律である「行政組織法」と、行政の手続きが国民に及ぼす作用に関する「行政作用法」の、大きく2つに分けることができます。ちなみに、ここでは、個別具体的な行政機関についてではなく、あくまでも行政機関一般としての組織や行政作用について問われることに注意が必要です。たとえば、水道局という具体的な行政機関についてではなく、諮問機関の権限と作用について問われるといった具合です。
同じことは「行政手続法」にも言うことができます。ここでも、個別具体的な手続きではなく、そもそも行政手続とは何なのかを、きちんと理解しているかどうかが問われます。そのため、勉強法としては、「行政法の一般的な法理論」「行政手続法」ともに、条文を中心に用語の定義や基本原理を学習することが必要になります。抽象的な内容が多いため、テキストや身近な例を参考にしながら、常に具体的なイメージを持ちながら学習に臨みたいものです。

「行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法」の勉強法も、基本的には同じと考えて良いでしょう。法律名に「不服審査」や「訴訟」などの文言があるため、手続きの内容や目的についても特殊な印象を受けるかもしれませんが、たとえば「行政手続法」などと比べても大きく異なるわけではありません。あえて異なる点を挙げるとするなら、勉強法として、条文中心の学習に加えて、判例の学習も必要になってくる点でしょうか。さまざまな解釈が存在しうる論点については、やはり判例を押さえる必要が出てきます。

行政機関と、行政手続きの流れが問われる行政法ですが、勉強法のポイントをまとめれば、①法律的な用語や文章に慣れる、②具体的なイメージを持つ、の2点となります。特に法律の学習が初めての場合には、①、②ともに最初からスムーズにはいきませんので、慣れるまでは呪文のように音読して意識に刷り込むという勉強法がお勧めです。

>>行政書士の業務が分かるインタビュー(提供:フォーサイト)

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